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近くて甘い
第18章 片想いの星

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お客の数がまばらになりだした頃、もう厨房を上がっていいと許可された浩平は、未だうわの空になりながら、フロアの方へ歩いて行った。
だが────
「っ…………」
最悪だ…
カウンターでジッと視線を交わし合う真希と光瑠。
足が固まって動かなくなった。
徐々にさきほど光瑠が発した“婚約者”という言葉が現実味を帯びる。
そんな浩平に気が付いた要は頬杖をつきながら、ふっと笑った。
「何で笑ってるんですかっ…関根さん!副社長でありながら、会議をすっぽかしているんですよ!? 分かってます!? 」
「分かっている…」
「ったく…社長はともかく関根さんまでこんな奇行をっ…」
「仕方ないだろ…」
「仕方ないって…そんなっ…」
「────僕も…“真希病”重症患者だからね…」
目を見開いた酒田は、あぁ!っと叫ぶと、グラスに入っていた酒を一気に飲み干した。
浩平は少し俯きながら、カウンターの前を歩く。
張り裂けそうな心…
さすがの亮もかける言葉が見つからない。
真希が婚約しているなどと夢にも思わずに、ぐいぐいと2人を引き合わせようとしてしまったことにとても責任を感じていた。
お客の数がまばらになりだした頃、もう厨房を上がっていいと許可された浩平は、未だうわの空になりながら、フロアの方へ歩いて行った。
だが────
「っ…………」
最悪だ…
カウンターでジッと視線を交わし合う真希と光瑠。
足が固まって動かなくなった。
徐々にさきほど光瑠が発した“婚約者”という言葉が現実味を帯びる。
そんな浩平に気が付いた要は頬杖をつきながら、ふっと笑った。
「何で笑ってるんですかっ…関根さん!副社長でありながら、会議をすっぽかしているんですよ!? 分かってます!? 」
「分かっている…」
「ったく…社長はともかく関根さんまでこんな奇行をっ…」
「仕方ないだろ…」
「仕方ないって…そんなっ…」
「────僕も…“真希病”重症患者だからね…」
目を見開いた酒田は、あぁ!っと叫ぶと、グラスに入っていた酒を一気に飲み干した。
浩平は少し俯きながら、カウンターの前を歩く。
張り裂けそうな心…
さすがの亮もかける言葉が見つからない。
真希が婚約しているなどと夢にも思わずに、ぐいぐいと2人を引き合わせようとしてしまったことにとても責任を感じていた。

