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近くて甘い
第19章 両想いの星
光瑠さんは、私を抱えたまま鎖骨に舌を這わせて意地悪くこっちを見て来た。


困ってる私を見て楽しんでるんだっ…



「もうっ…お願いですから許して下さいっ…」




肩を叩いて必死で懇願したら、光瑠さんは、そのまま前に進んで、少し高めのウッドデッキの柵の上に私を座らせた。


ホッとして、胸をなで下ろす私を、光瑠さんが腰を屈めて下から見つめてきた。


いつもと違うその位置関係に何だかドキドキしながら、私は光瑠さんの両肩に手を置いた。



「今度俺を軟弱呼ばわりしたら、本気で一晩中抱えるぞ」



ニヤリとした光瑠さんに、渋々頷いた。


「……何だか、光瑠さんを見下ろすって新鮮です」


「俺も久々に人を見上げているような気がする」



そりゃあそれだけ背が高ければ、見上げるなんて事はないでしょう…
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