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近くて甘い
第25章 選択の代償
なるほど…


光瑠は呆れたように息を吐いた。


この屋敷の使用人たちは、何故か主人である自分よりも真希の味方をする。


きっと昨日の喧嘩の事を皆に言いふらして、屋敷全体で自分を悪者扱いさせようという魂胆に違いない…


光瑠は不機嫌そうに目を細めて、ゆっくりとうずくまる真希の元に近寄った。


「……お前が謝ろうと言うのなら聞いてやってもいいが、そうじゃないなら話すことはない」


真希は光瑠の静かな声にピクッと反応し、顔を上げた。



「光瑠さんっ…」


「っ……」


苦手な上目遣いをされ、光瑠は慌てて真希を見下ろすことをやめて、顔を上げた。


「……言っとくが俺は全く悪くない。だから絶対に謝らない。」


光瑠は腕を組み、ムッとしながら発言した。


「……」


真希は言葉を返さない。
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