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近くて甘い
第41章 社長の初デートっ!


ムッとしながら立ち上がったら、光瑠さんが、また私の腕を引っ張った。



「きゃっ…」



その弾みで、



「っ!!おいっ!」



べちゃっと



ジェラートが地面に落ちてしまった。





「「────…」」




二人で、どうにもならないその状態を眺めて、呆然としていた。




それと同時に、何だか急にくだらなくなった私がプッと吹き出して光瑠さんの方を見ると、かなり落ち込んだ様子だったので、それがまた面白くてそのまま声を出して笑った。





「っ…なに笑ってるんだっ!俺があんなに苦労して買ってやったのに───」


「だってっ…あまりにもくだらないしっ…あっけなかったからっ…」



「お前なぁっ…!」




そのまま光瑠さんの腕の中に入り込んで、ギュッと抱き着いたまま笑い続ける。




「笑い過ぎだっ!!」


「だってっ…」





顔を上げたら、まだ光瑠さんは不服そうな顔をしていた。


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