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近くて甘い
第47章 淡くて儚い
「年は?」
「噂の中に、年齢の情報はなかったんですか…」
芝生から立ち上がった要は恵美の前に立った。
思ったよりも彼女が小さいことに内心驚きながら、見上げてくる彼女のことをチラと見て視線をそらした。
「うん…噂は…穴だらけの情報だから…」
ニッコリと笑われて、要は不思議な気持ちになった。
「15です」
「え?」
「見えないって言うんでしょ?」
ふっと笑った要は、口に手を当てる恵美のことを見て、満足そうな…そして少し意地悪な表情を見せた。