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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
秋晴れの空が広がっている。

「次は4年生のクラス対抗リレーです」

仕事で夫が不在の今日、貴子は一人、息子の運動会にやってきた。

自宅の改築が終わった息子の友人、陽太一家が、マンションから引っ越したのは先月のことだ。

陽太の母親も、既に帰国したとの噂だ。

貴子は確かな緊張と共に今朝を迎えていた。

運動会で陽太の両親に会うかもしれない。

朝まで愛し合ったあの夜の後、貴子は陽太の父親とろくに話すことができないままに別れていた。

今日、もしここで・・・・

貴子の緊張を刺激するように、号砲が鳴り響いた。

「隼人!」

戸惑いを忘れ、貴子は息子に向かって声をあげた。

そして、瞬く間に競技は終わった。

「ママ、1位だよ!」

席に戻る途中の息子に、笑顔でそう叫ばれたときだった。

「隼人君、速かったなあ」

えっ・・・・

振り返った貴子の視線に、陽太の父親が美しい女性と一緒に立っている姿が捉えられた。

体奥で、疼く確かな罪悪感。

「しばらくです」

「・・・・」

「こちらは戸崎さん、陽太の親友の隼人君のママで、マンションにいたときにお世話になってね」

彼の隣にいた女性が、貴子に丁寧にお辞儀をする。

「淵上の妻です。いつもありがとうございます」

「こちらこそ陽太君にはいつも・・・・」

想像していた以上に美しく、洗練された女性だ。

貴子は、妻であるこの女性と彼が寝室で愛し合う姿を想像した。

帰国した彼女は、きっと、あのベッドで彼と毎晩激しく・・・・

「あの、実は」

淵上の妻の申し訳なさそうな言葉に、貴子は困惑が混在する想像を止めた。

「年明けまでもう少し赴任を延長できないかと会社から言われてしまって」

貴子は、一瞬、彼女の夫の視線を感じた。

「出張が重なって今日は帰国したんですが。また来週からしばらく不在になるんです」

「そうですか・・・・」

「あとしばらく、陽太のこと、どうぞよろしくお願いします」

熱い息遣いが、人妻の耳に聞こえてくる。

ハアハアハア・・・・

それは、貴子自身の喘ぎ声・・・・

罪悪感は、いつしか体奥から消え去っていた。

貴子は笑みを浮かべ、彼女に答えた。

「私にできることがあれば、何でもさせていただきます」

その時、人妻は悪女になった。

自分ではどうすることもできぬまま。

<第18章 完結>
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