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第17章 戸惑い

顔を拭いていると、
「あら…」
ドアの開く音と聞き覚えのある不愉快な声がした。


俯いたまま気づかないフリで出ようとしたけどすれ違いざまガシッと肩を掴まれてしまった。

「猪岡さん、だよね？」

「え」

「やっぱりそうだ！三年の時に隣りのクラスだったのよ、あたし」


同じ高校!?しかも年一緒!?
あり得ない！


「どっかで見たことあると思ったんだ〜…貴女が竜雄君とねぇ…」