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第27章 追跡者・花菜子

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裕太を由羽にかっさらわれ、花菜子はしばらくポカンとしていたが、少しだけ考えて後を追うことにした。

見つからないように距離をとりながら階段を上がっていると、
「花菜ちゃん？」
小さく声をかけられた。

「竜雄…ああ、二階は二年生のテリトリーだっけ」


「どうしたの？」

「ん〜とね、由羽ちゃんに小石川君を誘惑するなって言われて…」

「誘惑？」

「それで小石川君を拉致してったから追いかけて来たの」