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大嫌い
第27章 追跡者・花菜子
(きゃ〜ッ)
花菜子は甘酸っぱい展開に思わず顔を赤らめた。
『…花菜ちゃん、重い』
地を這うような低い声で抗議してきた竜雄の頭を、ポカリと軽く叩いてから起き上がる。
『…妬ける?』
『別に…遅かれ早かれ裕太と付き合うだろうなって思ってたし』
『でも不機嫌そう』
『…授業始まるよ、花菜ちゃん』
竜雄と少し離れて階段を下りながら
(そういえば、竜雄に触ったの久しぶりだな…)
キスを交わしていた由羽を、最近の自分と比較して心底羨む花菜子であった。