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大嫌い
第4章 七年前(翔子)
(それから…)

翔子は頬を上気させる。

「ママ…?」

美羽の声に、ベッドでの夫を思い出していた翔子は我に返った。

「あ、ごめんね、ママちょっとボンヤリしちゃって…」

言っているうちに本当に目の前がボンヤリしてくる。

(あれ…)

近づいてくる少年に焦点を
合わせようとすると、今度は吐き気を催した。

(顔が、気持ち悪い…)

「ママ!」
「翔子さん!?」

ぐるりと視界が回る。

(岩雄く…ん…)

少年に抱き抱えられ、翔子は意識を失った。




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