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第29章 二人の距離

「で、でも竜雄、最近冷たくて、会ってもすぐ帰っちゃうし…」

「それはねぇ多分あれじゃないかな〜」

「母さん、うち帰ってゆっくり話聞かせてもらいまひょか？」

「待ってよ、まだ服が…」

「お母さんに任せるから早く選んじゃって！」

「え〜…一緒に選ぶのが楽しいのにぃ」

梨花はブツブツ言いながらも目星をつけていたらしい一着を手に取り、花菜子に試着させてサイズだけ確認する。
キレイにラッピングしてもらった箱を持って、二人はアパートに帰った。