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第8章 磐尾(25)．

「３月の末…だったかな？」

一年表記のカレンダーを見ながら答える。

「そんな前からいたのに、何で今ごろ家に来たの？」

「それは…」
手短に話すと、美羽ちゃんは急に顔を上げて
「美羽が大きくなったからって由羽に乗り換える気ッ!?」
掴みかかってきた。


「乗り換えって…違うよ！何でそんな…ちょ、美羽ちゃん苦し…」
襟元をグイグイ締め上げられて、僕は窒息寸前だ。