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異端視されし者~★なぜ、彼は逃亡者と化したのか!?
第4章 搬送先の病院
黒石幸久が意識を取り戻した。
「あら‥起きたね…」
ンン…どこかの病院か…看護師さんか?
寝ぼけ眼の幸久は、
厚い胸板を温かいタオルで清拭している、
美人看護師の献身的で、
ひたむきな仕事振りを我が身に施していることに、
感謝の気持ちさえ言い表せなかった。
俯き加減の鼻筋の通った彫りの深く、
ぼうっと、大きくて美しい瞳の看護師さんを見つめていた。
「なーに?アタシの顔をジィッ、と見ないでよ…。
新人研修を終えたばかりでまだ、恥かしいわ。
清拭以外に大事な仕事があるの…」
幸久が、看護師に身を寄せられて抱きかかえられる
恰好になった。
(うっ、好い香りだ。潤子とは違う大人のオンナか?)
個室で二人きりで、
幸久は看護師と目線が合うだけで反らした。
「黒石幸久クン!