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第5章 カオス（混沌として）

俺の怪我が軽傷で済んだのは、






潤子さんが俺に覆い被さって、






自分を犠牲してまで守ってくれたからなんです…。」









幸久が、病院へ搬送される経緯を語り出した。










女島鶏魚医院長は、黙って話を聞いていた。









「ここへ運ばれてから、ずっと気に掛けていたのですが、、、






女島翼さん、と偶然、頭の中…







つまり、脳の中でコンタクトを取れた





ことは別なことに思えます…。」









言葉に詰まりながら、




とつとつとした口調で言葉を、






確かめるように、黒石幸久は語る。








女島鶏魚医院長は、







持参したパソコンに









幸久の話す言葉を入力し始めた。








「黒石幸久クン…どうして、







そんなに、瀧野潤子さんと面会をしたいのかは伝わる。









話の内容も分かる。













それでも、今、瀧野潤子さんとの面会は、許可できない。