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光月 官能ホラー企画
第1章 憧れの人
「ううん、今は誰もいないよ。 ふふっ、慶介さん……だけ」
「恵美さん、歳下だと思って、からかってるんでしょ、僕は本気で会って欲しいと思ってるのに。 あっ、でもメル友でもいいっす」
情けない。
でも恵美さんのどこか憂のある雰囲気は、あの、アパートの君に似ていて、
本気で好きになってしまっているのは、
自分でもわかってる。
あれ以来、
アパートであの人を見かけることはなかった。
たぶん、引越した自分の部屋の上の、
住人だったのだろう。