この作品は18歳未満閲覧禁止です
偽装結婚~代理花嫁の恋~
第2章 ★A women meets a man ★
「本当に逃げないか?」
「しつこいわね。逃げたりしないわ」
よろしいと鹿爪らし顔で三鷹は頷いた。
「まず、君の欲しいものはこれだろ」
と、差し出されたのは、薄っぺらい封筒。
「あの田中って人から預かってきた」
ということは、この封筒の中身は今日の謝礼ということなのだろう。
「じゃあ、早く渡してちょうだい」
由梨亜の鼻息の荒さは、三鷹が中身を今しも横取りしそうだと勘繰っていることが丸わかりだ。