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偽装結婚~代理花嫁の恋~
第4章 ★惹かれ合う心たち★
今日の昼間、彼には好きな男はいないと告げた。それは真実だ。しかし、もしかしたら、自分はあの男を―飄々としたお調子者の下に別の顔を隠し持っている得体の知れない男を好きになり始めているのかもしれない。
だが、遅かれ早かれ、別離はやがて来る。三鷹にとって代理花嫁が必要でなくなった時、更には母がここを退院するときが終わりの瞬間なのだ。
いずれ離れなければならないのなら、好きになってしまう前に離れた方が心の傷も少なくて済むだろう。