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偽装結婚~代理花嫁の恋~
第6章 ★Sadness~哀しみ~★
圧倒的な存在感は生まれながらにして他人に命令を下すことに慣れた者だけが持つものであり、更に、天賦の優れた資質ゆえのカリスマ性が彼の全身から滲み出ていた。この若い男が企業で重要な役職についている―もっと端的にいえばトップであることくらいは由梨亜にも判る。だてに六年もOLをしていたわけではないのだ。
由梨亜はいつしかふらふらと前に歩いていた。少し歩いたところで、ビルから出てきたばかりの一行と遭遇することになるのは当然であった。
由梨亜はいつしかふらふらと前に歩いていた。少し歩いたところで、ビルから出てきたばかりの一行と遭遇することになるのは当然であった。