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偽装結婚~代理花嫁の恋~
第6章 ★Sadness~哀しみ~★
それが世間でのミラクル・プリンスに対する共通した認識であった。二十六歳の若さで生きながら伝説と化した彼については、実のところ、様々な憶測だけが取り沙汰され、真の姿について知る者は少なかった。
「君は何か誤解しているようだ」
「何を誤解しているというの?」
三鷹は何かに耐えるような眼で言った。
「俺は世間でいわれているような多情な男でも、冷血なだけの仕事人間でもない」
「でも、噂の一部は真実なのよね?」