この作品は18歳未満閲覧禁止です
偽装結婚~代理花嫁の恋~
第6章 ★Sadness~哀しみ~★
「最後に一つだけ聞かせて。私の誕生日をどうして知っていたの?」
〝最後〟という言葉に衝撃を受けたのは三鷹だけではなかった。由梨亜もまた自らの言葉であるにも拘わらず、その短い言葉の持つ重みと厳しさに打ちのめされていた。
「調べたんだ」
沈んだ声が返ってくる。
「調べた? あなたは探偵のように、私の身辺について調べ上げたの? ああ、プリンスにはたくさんの部下がいるから、あなたが調べたんじゃなくて、秘書が調べたのね」