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第1章 拘束プレイ

　麻人の親指が、私の唇をなぞる。キスしたい。ふいに思った。
　私の手が自由なら、彼の頭を引き寄せて口づけているところだけど、あいにく両手はベルトで拘束されたまま。手の自由がきかないのは、なんとも言えず心もとない。
　無意識のうちに、麻人に物欲しげな眼差しを送ってしまっているのに気付き、恥ずかしくなって彼から顔を背けた。

「友梨香さんて、普段Sっぽいのに時々可愛いですよね」
「え、何それ……あっ」

　彼の手が、私の服の中に滑り込む。下着の中の赤い突起を軽くつままれ、思わず声が出た。

「さっきみたいなこととか、よくしてくるじゃないっすか。あ、Sっていうか変態なだけか」
「……変態じゃないし」

　否定の声にも、わずかに喘ぎが混じってしまう。さっきの仕返しとばかりに、麻人は執拗に胸の突起ばかりを刺激してくる。

「あ……んんっ」

　ヤバい、背中がぞくぞくする。
　喋る余裕が徐々になくなってきて、自然と体が揺れてしまう。じんわりと濡れた秘部も、その指で触ってほしかった。
　麻人が私の顔を視姦しているのに気付き顔を覆いたくなったけれど、もちろん縛られた手じゃ、それもかなわない。