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可愛いヒモの育て方。
第7章 露天風呂へ

 麻人は私を振り向く。
 私は彩乃から受けた説明を、そのまま麻人に横流しした。

「そう、男性用。しかも初心者用。サイズも一番小さいやつで、シリコンだっけゴムだっけでできてて、肌に優しいの。振動も、確か三段階に調節できるらしい」
「……なんでそんもん持ってんの?」
「まだ未使用だよ!」
「そこを気にしてるわけじゃなくて。わざわざ買ったんすか?」
「貰った。そっち方面、ツテがあって」
「…………なんか怖」

 温泉旅行の一週間ほど前。彩乃と休みが重なり、遊ぶことになった。その少し前に麻人の性癖はよくわからなかったと報告すると、これなら無難だからと、ピンクローターをくれたのだ。

「俺、やです。友梨香さんどうぞ」
「だから男性用なの!」
「別に、女性が使っても問題ないんじゃないすか? それに未使用ってことは、試したことないでしょう?」
「……ないけど」
「また前の媚薬の時みたいに、自分で使ったことのないやつを俺に試す気ですか?」
「そういうわけじゃないけど……」

 反論できない。

「友梨香さんが試して大丈夫だったら、俺に使えばいいじゃん」
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