この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
可愛いヒモの育て方。
第10章 目隠し

 実際昔の私は、ずっとそれが怖かった。
 気持ちが離れるのが怖い。私以外の女性に奪われるのが怖い。

「それを言ってたら、キリがない気がしますけど」
「まあ、確かにね」

 麻人の言葉は、私の胸にグサリと刺さった。確かに、依存して、すがりつかれた側は、窮屈だろうなぁ。
 麻人はその場に腰を下ろし、ぽつりと言った。

「それに恋愛って、自分に余裕がないとできないじゃないっすか」
「今のあんたは、余裕ないの?」
「え?」

 麻人が顔をあげる。一瞬、焦ったような、そんな表情が垣間見えた。だけど私と目が合うと、麻人はすぐに取り繕ったような笑みを浮かべた。

「まあ、就活とかあるし。忙しいっすね」
「それ終わったら卒論だしね」
「……それ! マジやだ」

 髪もようやく乾き、私はドライヤーをしまった。
 麻人は立ち上がり、ゴミ袋をキッチンの裏辺りまで持っていった。燃えるゴミの日は火曜日なので、それまで換気扇の下辺りに放置だ。手を洗っているのか、水道の音がする。
 部屋に戻ってきた麻人は、ベッドに座る私の目前に立ち、そっと体をかがめた。
/292ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ