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かわいい狼くん
第14章 別れと出会い
その頃、空港に向かう1台のタクシーの中で
頬にタオルをあてる男
「って…、
あいつ思いっきりぶん殴りやがって…」
____________
春樹が屋上から出ると
壁に寄りかかる彰斗がいた
「話、終わった?」
「…あぁ、本当に悪かった…。」
言った瞬間、頬に衝撃が走り
春樹はよろける
「っ…?!」
「心を傷付けた仕返し…
俺はもっと殴ってやりたいけど…
心が待ってるし行くよ」
ニッコリ微笑みながら
春樹の横を通り過ぎて行った
すると扉の前で立ち止まり
彰斗は振り返る…
「あんた、本当は心の事が好きなんだろ?
けど…心は渡すつもりないからね」
「…あぁ、奪うつもりはない…」
彰斗はヒラヒラと手を降り
扉の向こうへと去って行った
階段で座り込む春樹は
頬を抑え、ふっと笑う…