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第16章 幼い記憶

それからすぐ
彰斗は母親の仕事で海外に戻ることになり


アルも単身赴任の父親がいるパリへ
行く事が決まった。


２人はあれからも何度か病院に足を運ぶが
心に会えることはなかった…


偶然出発の日が重なった２人は
窓の外を切なげに眺めていた



「みんな、離れ離れになっちゃうんだね…
ここちゃんにもう会えないのかな…」


彰斗がポツリと呟く


「会えるよ。絶対に…
僕は会いに行くよ。必ず」


彰斗はアルに目を向ける


「僕も…絶対会いに行く！」


アルは頷き小指を差し出す


「…？」


「また絶対会おう。
それで、心がどっちのお嫁さんになるか勝負だよ」



２人は指切りで再会を誓い
それぞれの道を進んで行った…