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~散花~
第7章  名器

その日の午後、玉蘭は、呂栢が庭に用意してくれた盥の中で湯浴みを楽しんでいた。

久しぶりの湯だ。

「気持ちいい…」

玲利が背中を流してくれる。



耳たぶ。

首筋。

肩。

鎖骨。

乳首。

腰。

鼠径…。



柔肌に触れる玲利の指に、玉蘭の息遣いが高まっていく。

自分の中にこんなにもたくさん感じる場所があったことに、玉蘭は驚いていた。

やがて、玉蘭の緊張がすっかり解けたところで、玲利は香木を手渡した。



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