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~散花~
第10章 ご検分
寝椅子に横たわり脚を大きく広げた玉蘭は、羞恥で体を震わせていた。
あられもない姿態を晒すのは、玲利のお妃教育で馴れているつもりだった。
しかしそれは松風殿での話で、玲利と呂栢しかいないという条件下だ。
ところが今は――
玉蘭は周囲を見回した。
見ず知らずの女官や内官たちが、ずらりと控えている。
それどころか、開け放した格子戸の外側では武官までが澄ました顔で警備に当たっているのだ。いくら背を向けているとはいえ、彼らは正真正銘の男だ。
天子の妻になるのは、こんなにも羞恥を伴うものなのか……
内官たちが、乙女の姿勢を矯正するため寝椅子の間を歩き回りはじめた。
玉蘭も、内衣の裾を胸の辺りまで捲られ、膝をさらに外側へ倒された。
胸の上で両手を組み、玉蘭はぎゅっと目を閉じた。