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~散花~
第20章  再起

「…よかった……」

安堵の溜め息。

瘡蓋はきれいに剥がれ、もとの一本筋に戻っていた。

ふと、呂栢のことを思い出す。

(呂栢が治してくれたんだ…)

熱に浮かされていたとき呂栢が看病に来てくれていたことを、玉蘭はかすかに覚えていた。

そのとき、傷痕を洗い丁寧に薬を揉み込んでくれたのも呂栢だ。

(ありがとう…呂栢…)



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