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~散花~
第28章  波紋2

(いったい何故このようなことが…)

鶯燕館の後処理を部下に任せ、女官長は青龍殿へ足を速めていた。

ここだけの話、実は半月近く前には既に、皇太后と女官長の意を存分に汲んだ勅書を右筆に仕上げさせており、後は御璽を賜るだけ――という状態で一昨日、帝に献上していたのだ。

内容を摩り替えるとしたら、一昨日から今朝までの二日ちょっと。

それができるのは帝しかいない。

実際、書面の筆跡は帝の直筆だった。女官長という役職柄、何度か拝見したことがあり、間違いないのはわかる。




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