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~散花~
第39章 心のゆくえ
――選女の結果に応じて、あなた方はお妃として陛下に仕える誉れを賜ることになるでしょう。
――あなたの真の役目は、あなたのここで帝をお慰めすること。陛下の御心が安らかになることが大切なのよ。
――そなたが帝をお迎え申し上げられるだけの器量もちか、とくと試させてもらおう。
――入内したからには、気を引き締めて帝にお仕えし帝をお慰めするように。
宮廷にあがってからの数ヶ月間、女官長や玲利や皇太后やそのほか大勢の人々から繰り返し聞かされてきた言葉が、頭の中をぐるぐると回った。