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~散花~
第42章 繋がる…
ゆらゆら揺れる。
気持ちいい…。
玉蘭は揺りかごの中で、母親が口遊む子守唄に耳を傾けていた。
ちょっと暑いな…。夏だものね。
そうだ、桃々と一緒に湖へ行こう。
どこまでも透明な水面に、玉蘭は仰向けで浮かんだ。
青い空が目にまぶしい。
綿菓子のような雲の上で寝返りを打つと、甘い香りが鼻腔をつついた。
幸せだなぁ…
こんな日がずっと続けばいいのに。
玉蘭、この味付けでどうかしら。
母親が長芋を片手に呼んでいる。
え、ちょっと待ってお母さん。どうして長芋をわたしのそんなところに突っ込むの…。
いや、やめて…
(あ…ああん…!)