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第47章 　魔物の栖

芙蓉はびくりと顔を跳ねあげた。

朱佳がしでかしたことはすべて露見しているのだと悟り、血の気が引いていく。

｢あのっ…私…毒なんて…その…まさか…｣

パニックで支離滅裂なことしか声に出ない。

そのとき、芙蓉と玉蘭の間に朱佳が割って入った。

｢芙蓉さまは何もご存知ありません。すべてはわたしが勝手に行なったことでございます。どうぞわたしを罰してください。監察庁でも刑部省でも、わたしが裁きを受けます｣

そして玉蘭に土下座する。

その姿に、芙蓉も自我を取り戻したようだった。

｢いいえ、このたびの不始末は私の監督不行き届きが招いた罪です。玉蘭さま…いえ、琳･第一夫人さま。どうかこの通りでございます。なにとぞ今回限り、第一夫人さまの寛大な御心で、どうか公にすることだけはお赦しくださいませ｣

深く手をつき額づいた。