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~散花~
第48章 散花
翌日――
玉蘭は秀瑛の腕に包まれていた。
「秀瑛さま…」
「ん?」
「……あの…」
昨夜のこと…
蒼牙から聞いていないのだろうか。
秀瑛は何も言わない。
それとも知らないふりをしているだけ?
だとしたら――
「……いえ…、なんでもありません…」
秀瑛の胸に顔を埋める。
秀瑛が強く抱き締めてくれる。
かりそめの、女の幸せ。
それでも充分。
秀瑛の激しい口づけが、玉蘭の首筋や鎖骨や乳房に赤い花を散らしていく。
やがて仰向けにされ、秀瑛が腰を前後に揺らし始めた。
下半身が熱く滾る。
罪悪感はもはやない。
玉蘭は、昨夜とはまた違う、絶頂に向けて甘く喘いだ。
48章 完