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~散花~
第6章 お妃教育
いっぽうお妃枠にもそれぞれ定員があるという。
夫人は50人。
貴人は150人。
あとはすべて采女だ。
「少しでもボロが出れば、容赦なく采女に落とされるわ。
采女なんて最悪よ。
建前上は皇帝の妻なのに、閨に侍ることは許されない。
後宮に局すらもらえず、女官の詰所の梨香殿に押し込められるの。
そして昼も夜も交代で、宮廷の北端にある廟堂で、今上の治世安寧を祈祷し続けるのよ。
自由に動ける女官のほうがよっぽどマシね。
でもね采女には、もっとも重要な使命があるの」
玲利の目が不気味に光った。