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執事とお嬢様の禁断の模様
第5章 繋がらぬ想い

そうやって香りと刺激を堪能しながら飲んでいたら、
あっという間に炭酸水はなくなってしまった。
そしてまた、一息吐く。
「幸せそうですね…」
「~~…っっ!?!?」
ガタッ
突然秀一が声を掛けてきたものだから、
私は驚いてグラスを倒すところだった。
そっと後ろを振り向くと、
そこには少し驚いた顔の秀一がいた。
「しゅ…っ…浅葱……」
まだいたの…?
体中が脈を打っているかと
勘違いしそうなほど、私の心臓は激しく鼓動していた。
秀一は寂しさが混じった顔で、微かに笑う。
なんだか苦笑いに
近い顔になっている。
「この頃……
笑っている顔を見られなかったので」
「……っ」
「嬉しいです…」
「………」
少しほっとしたような顔で微笑む秀一。
それを見て、なんだかまた
気分が落ち込んできてしまった。
そう…だ私、
最近全然笑ってない……

