この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第9章 あなたがいない未来
―――時は流れて、1年後冬。
私はしんしんと降る雪を窓越しに見つめていた。
はらはらと落ちるそれは、
キラキラと上品な光を放って地面に落ち、
前落ちた雪の上に重なってはどんどん積もってゆく。
その光景は綺麗であり、かつ
静寂に満ちた雪に寂しさを引き出されるような感覚がした。
ふぅっとため息を吐く。
秀一と別れて……もう1年以上も経った。
ううん、1年以上しか経ってなかった……
秀一と会えない日々は辛くて、
私にはとても1年だなんて思えなかった。