この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第12章 未来へ

「ううん、やっぱり教えない…ふふ」
隠し事をしてただ笑ってるだけの私に、秀一は呆れたような瞳を返す。
でもその瞳はすぐに柔らかく甘いものに変わる。
秀一の口元が緩められた。
「―――妃奈浬が……幸せそうだったら、いい」
そう言いながら、秀一は顔を近づけた。
端整な顔が、私のすぐ側にある。
――…あ……
藍色の、蒼い蒼い瞳…――
まるで深海のように深いその蒼は、妖しく優しく、私を魅了する……―――
私もその瞳に惹かれるように、少しずつ顔を近づける。

