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能天気B型のアタシが美少年と……
第3章 あいあいの章
会社は、戦場さ。

アタシの主任務は、社用バイクに騎乗しての斥候・パトロール(営業)、ギルドの蔵書や作成文書の検閲(書類整理)、粗野な男たちに混じっての肉体訓練(荷物はこび)など、さ。

つまり営業・書類整理・荷物はこび。
普通に書くと、マジハンパなく、普通だゼ?

普通に、男性社員がするような仕事がほとんどさ。
だからアタシは、一般的なOLのカッコウは、滅多にしない。
ズボンにYシャツ、その上に作業着がメインだよ。


か弱い乙女ホビットがするような仕事じゃない。
無限にわいてくる雑役を、死んだ魚のような目をしながらひたすらこなす。

「うわあー」

事務室で、Oちゃんが奇声をあげる。
検閲作業を、たった独りでやらされているんだろう。

今すぐにでも助けに行きたい……
しかしアタシにも、苦役が課せられている。
男性社員にまじって、ダンボール250箱を地下倉庫に運ばされている。

はばの広い階段を、1箱づつ持ってだらっだらと降りる。
重てぇ……包装紙の元紙とかが入ってて、重てぇ。

情けない悲鳴が、そこかしこから漏れる。
マッチョな男性社員がいればいいのに、周りはひょろい中年か、完全に定年オーバーしとるオジジばっかしだ。

「ほひぃ……ほひぃ……」
「ふんむむっ……フハッー!」

聞きたくもない、イっちゃった悲鳴が飛び交う。
酸鼻きわまりない光景だよ……

力仕事ができそうな人に限って、出張であちこち飛び回っとる。
アタシだって本当は

「やっだー重っもーい☆」

とかいってボイコットしてぇ。
でも無理だ。今の面子では、アタシも完璧に主戦力だ……

耐えろ、今は耐えるんだー!
いつしかアタシたちにも、祝福のベルが鳴る……そう信じて!


(ひるやすみ♪ ひるやすみ♪)

ほらー、もう鳴っちゃったよう。ラッキーだなぁ!



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