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キスマーク
第6章 マ
「御社に合併のイメージ戦略をお願いする際に
会社のHPを見せていただきました。
上野さんの紹介欄に趣味がトランペットとあったもんで」
「え。見てくれたの?」
「はい。僕も学生時代は吹奏楽をやっていたもので」
「うわ。嬉しい。話してみると吹奏楽経験者って意外と多いよね」
なんて話で盛り上がった。
「ね?高音はどこまで出せる?」
「ハイベーまでいけますよ」
うぉ!ハイベーが出せる男、好き!
ハイベーが出せるようになったのはいつか。
そんなマニアックな話で盛り上がっていて二人の世界だった。
すっかりしずかの事を忘れていた。
どれだけ話していただろう。
次のお酒を頼もうとメニューを覗いている時に
いきなり後ろから
「優衣。そろそろ帰るぞ」
と声をかけられた。
「お前はいつまで俺以外の男と話してんだ」
そんな言葉に周りが苦笑いする。
「え~。まだ話したい」
軽く酔ってきて。
久しぶりにラッパの話もして。
上機嫌になってきたのに。
帰るぞ。なんて。
「金曜日だもん~」
と軽くふくれれば
今まで話していた男の子がプッと笑う。
「加藤さん、上野さんって可愛いですね」
そんなお世辞に
「いやだぁ~。柳下くん。うまい!」
って今さっき覚えた名前を呼びながら肩を叩こうとしたのに
手を伸ばしても柳下くんに届かなかった。
あれ?
会社のHPを見せていただきました。
上野さんの紹介欄に趣味がトランペットとあったもんで」
「え。見てくれたの?」
「はい。僕も学生時代は吹奏楽をやっていたもので」
「うわ。嬉しい。話してみると吹奏楽経験者って意外と多いよね」
なんて話で盛り上がった。
「ね?高音はどこまで出せる?」
「ハイベーまでいけますよ」
うぉ!ハイベーが出せる男、好き!
ハイベーが出せるようになったのはいつか。
そんなマニアックな話で盛り上がっていて二人の世界だった。
すっかりしずかの事を忘れていた。
どれだけ話していただろう。
次のお酒を頼もうとメニューを覗いている時に
いきなり後ろから
「優衣。そろそろ帰るぞ」
と声をかけられた。
「お前はいつまで俺以外の男と話してんだ」
そんな言葉に周りが苦笑いする。
「え~。まだ話したい」
軽く酔ってきて。
久しぶりにラッパの話もして。
上機嫌になってきたのに。
帰るぞ。なんて。
「金曜日だもん~」
と軽くふくれれば
今まで話していた男の子がプッと笑う。
「加藤さん、上野さんって可愛いですね」
そんなお世辞に
「いやだぁ~。柳下くん。うまい!」
って今さっき覚えた名前を呼びながら肩を叩こうとしたのに
手を伸ばしても柳下くんに届かなかった。
あれ?