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キスマーク
第2章 紅
近頃の私の仕事では1番大きな仕事になるに違いない。
今日はその両会社の戦略メンバーとの初顔合わせ。
こちらもイメージ作りのプロたちをそろえた。

「はっ。このメンバーで仕事やるんだ。すごっ」

メンバーは発表されていたけど
改めてそろうと珍しい光景にビックリする。
普段なら各仕事のチーフを陣取る連中が 顔をそろえる。
このメンバーで1つの仕事をやるとなると それは本当に稀になる。

見渡せば仕事を盗みたいと思っていた人たちばかり。

大きな仕事になると同時に、このプロジェクトにかかわった経歴が
私のこれからの仕事で大きな武器になるだろうことも予想された。

私は、大きな仕事にわくわくしながら
相手先の到着を待った。

本来ならこちらから出向く内容の会議も
今までの多くのプレスリリースの映像を見たいとのことで
資料が多くあるこちらに集まる事になった。

シェアがナンバー2だったとはいえ、日本を代表する大きな会社の
広告のプロ達が来るはず。

もう一度、朝に付けられたキスマークをしっかりと隠すと
次々と入ってきた、いかにも仕事が出来る男たちが
悠然と席に着く。

これが日本を代表する会社の広報部の男たちか。

そんな事を思いながらゆっくりと眺めた。




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