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第14章 変わらない存在　

私は今この家を出る

生まれ…
育ち…

両親とともに過ごした
この家を…

兄との時間を過ごした
この家を…


玄関を出て
家を眺めながら想う…


　　　ありがとう
　　　　ﾏﾏ　ﾊﾟﾊﾟ

　　私のわがままを
　　　受け入れてくれて
　　　　　

　　そして…
　　　ごめんなさい…



兄の部屋に視線をおくる…

少し開いた窓に
ｶｰﾃﾝが揺れていた



　　　お兄ちゃん

　　　　さようなら



ﾀｸｼｰに乗ろうと振り向いた時…ｶｰﾃﾝ越しに
窓際に寄り添う
兄の姿を見た気がした


私は振り返らなかった


私は今
ひとりで歩み始める


　兄の存在を…
　兄への愛を…

　　　　誇りにして




～ season1 兄 ―end― ～