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第9章 捻れゆく時間

『俺は…どうしたらいい？』


『自分で決めたら…』


『お前は強いな…』


『お兄ちゃんがｽﾞﾙｲだけ』


『たしかに…ずるいな…』


『わかってるなら…離して』


『嫌か？…俺の事』


『今のお兄ちゃんは…嫌』


『そう…だな…』



兄の不安が伝わる

不安にさせてるのは私

私は兄の立場を壊せる存在


本当は…
一番大切に思われたいのに

一番愛しくて
守られたいのに…



　なんでなの…
　なんでこうなるの…
　なんで…
　わかってくれないの…
　こんなはずぢゃない…
　こんなのいやだ…


生まれて
初めてかもしれない

心が泣いていた

兄の胸に顔をおしあてて
声を殺して…叫んだ…



私は
ここにいちゃいけない