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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

もう、駄目だ。自分はとうとう卑劣な男に陵辱されてしまう。同じ十五歳とはいえ、準平の体軀はもう殆ど完成された大人並みだ。幾ら小紅が抵抗しても勝てるはずがなかった。
あの日と同じだ。小紅の抵抗はあっさりと封じ込められた。違うのは、あの日は何とか自力で逃げ出したけれど、今はそれが叶わないこと。あの頃はほんのわずかでしかなかった力の差は、今や歴然としてしまっている。
―いや、いや。
小紅はそれでも涙を流しながら、抗った。
あの日と同じだ。小紅の抵抗はあっさりと封じ込められた。違うのは、あの日は何とか自力で逃げ出したけれど、今はそれが叶わないこと。あの頃はほんのわずかでしかなかった力の差は、今や歴然としてしまっている。
―いや、いや。
小紅はそれでも涙を流しながら、抗った。

