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俺の妹
第20章 鉢合わせ
次の瞬間、安西が繋いだ手にぐっと力を入れたのが分かった。

奈都は、小さくビクついて軽く握り返す。






ホテルから出てくる姿を見られて
気まづいはずなのに
そんなもの見せつけられて
わかりきっている敗北感が俺を襲う。




「飯……俺ら今から行くけど奈都は食ったの?」



俺は視線をこっちに戻した奈都に聞く。




「あ……えっと……まだ……」



少し震えた声でそう答える。

まぁ、兄貴のそういう現場に出くわしたら
動揺するわな………



「一緒に食う?

椎奈もいるし、安西くんもよければ。」


初対面だから仕方なく君付けして安西を見る。
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