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第31章 威嚇

「聡、パパに呼ばれてるでしょ？」

ため息をつきながら、シャツを手に取る。





「ホント、やり取り聞いてたら
2人の方がよっぽど兄弟みたいね！」

椎奈は笑いながら言った。

確かに安西と話すのは心地いい。
弟がいたらこんな感じなのか……
友人とも違う、居心地の良さがある。


「姉ちゃんが他人になってくれるなら
俺はその方がよっぽどいいけどね」

安西は俺の目を気にせず椎奈を抱き寄せ、おでこに口付けた。

「ちょっと、聡っ！」

椎奈は声を荒げながらもまんざらではなさそうで
幸せそうに照れながら笑う。



「じゃあ、呼ばれてるから行くよ」

名残おしそうに安西は椎奈から離れた。

「シャツももらったし、俺もそろそろ帰るかな」

俺も立ち上がり安西と部屋を出た。