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第13章 どこまでも

　「お兄ちゃん」

　「……ん？」

　「私ね、好きな人がいるの」

　「なっ……誰だよ！」

　「秘密。引っ越して離れちゃったし」

　「町一つズレただけだろ」

　「そうだねぇ。でも、もう逢えない気がするの」

　「ばーか。そんなこと言ったら会えなくなるぞ。呼べばいいじゃん」

　「お兄ちゃん、仲良くしてくれる？」

　「当たり前だろ」

　「本当に？」

　「本当に」

　「ふふ……また今度教えるね」

　「なんだよ、それ。小学生のくせにマセてんだから」

　「お兄ちゃんだって同い年でしょ」

　「煩いな」

　「いつか……お兄ちゃんの好きな人と私の好きな人、四人で遊べたらいいね！」

　「いつか、な。河南」