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たった一夜
第5章 恭吾
「僕は佐々木恭吾、高校生です」


スマホのライトに浮かびあがった顔が近ずく


結衣はまた少しあとずさった


「君がこのビル入ってく所みかけたから、僕も入ってきゃった」


彼は微笑


「繚乱中の子だよね」


「うん・・・」


何とか結衣は声を出した


「一人で女の子が入ってくから・・びっくりしたけど」


言いにくそうに彼は鼻を擦りながら


「あれだろ・・もしかしてキュウピット?・・・嫌!違うんならいいけど


僕は・・入る勇気なかったから外で見てたから・・」


「もしかして・・」


「うん、僕も恋のキューピットを探しに・・」



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