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ダディisサディスト
第11章 理解と距離
「―――最初…奴隷契約を結びたいと…山越さんから持ちかけられた時は――――…断ったんです…」
ナツは、涙をぬぐいながら…話し出した―――…
「でも――――…夫との間に…隙間が出来てしまって―――…
泣いて…泣いて―――…このどうしようもなくバラバラな気持ちを…誰かにどうにかしてもらいたくなったの――――…
その時―――――…山越さんの“奴隷契約”を思い出したの…
誰かに束縛されたかった…
誰かに…必要なくらいせまられたかった――――…
愛されたかった―――――…」
ナツは、言いながら…
力なくベッドに腰かけた…
「…最低ね――――…私…
夫に拒絶されただけで…
夫に当て付けのように…こんな事をして―――…
奴隷になって…
中出しまで…許して…
もう――――…後ろめたい気持ちはズーっと消えないのに…」
ナツは、自分の今の状態を涙を流しながら反省しつつ…夫を…思い続けていた――…
「でも―――――…
山越さんからピアスをもらったあの日―――――…
ホントに幸せだったの――…
山越さんの所有物とし……
価値を付けてもらったから…
私は…生まれかわった―――…
そんな気がしたの――――…」