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第22章 涙と笑顔

私がホテルに到着し…


部屋を訪れると――――…


ナツは…父の胸のなかで深い眠りに落ちていた―――…



父は、宝物を大事に抱え…

壊れないように…

頭を撫でていた……




私は…二人の姿を――――…


見守るしかできない…




今日の調教は…


ノーマルの私には…
目を覆う場面ばかりだった…



何度も目を背け…
何かに耐えながら、サイトを見た…




父や緑川の…
世界をますます理解出来なくなりそうだった…



しかし―――――…


そんな酷い調教をした相手を…


大事そうに抱き締める父を…



何故か……責める事が…



出来ない…






「…大丈夫？」



「ん…小雪か―――――…
ナツは…まだねているだろうから…


起きるまで…側にいてあげなさい―――――――…


私がいたら…泣くことも出来ないだろうから―――…


私は、社に戻るよ―――…

小雪…フォローを頼む――」




父は、ナツをゆっくりベッドに寝かせると…


起こさぬよう……ベッドを降りた…




「…はい…」



「そんな顔をするな…小雪…
この世界は……

残酷ゆえに愛に満ちているんだから―――…」