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噂をすれば恋
第4章 の
「山梨だからいつも会えるというわけにはいかないけど。
何かあったら力になるから。
ただ、いい男だってことは同期の俺と森川が保証するよ」

と言ってくれる。
女にだらし無いのに、いい男、ねぇ?
男が言ういい男って?仕事が出来るってこと?
何かあったらって?
他の女ともめたらってことですか?

あいまいに笑ってその場を離れたけど
あ!と思いついた。
私、加藤さんの事ふっきれた。
一緒に話してても、気にならなかった。というより
金子さんの事ばかり考えてた。

それだけでも一歩前進だ。

ズズズッと熱いコーヒーを飲みながら
3日後の金曜日はどこに連れて行ってくれるんだろう。なんて
楽しみにしている自分がいた。

だから木曜日に
「明日は大丈夫だろうな」
ってスマホに来たメールは読んだ次の瞬間に保存した。

他の人が読んだら何も意味のない
ただの食事の(金子さんからしたらセックスの)約束メールだけど
初めてのメールだから嬉しくなった。

こんな私を見たら
すみれは笑うにきまってるな。

そう思いながら
「美味しい料理期待してる」
と打って、そして少し考えた。

金子さんが私の存在を負担に思わないように。
「エッチも期待してる」
と続けて打って、決心が鈍らないうちに送信した。

抱いてほしいのは嘘じゃない。

「真樹。社内メールは絶対に使うなよ!
誰に見られるか分からない」

とテレ隠しの返事が来て笑った。

あ。すみれにお土産にもらった
フランスのレースの下着。おろそう~っと。

「へぇ。勝負するんだ?」
すみれのそんな声が聞こえた気がした。
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